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       腹式呼吸と横隔膜                                   










響きを安定させ、コントロールしてゆくためには身体の支えが必要です。

歌う場合の身体の支えとは第1に腹式呼吸を指し、その役割を具体的に担うのが横隔膜です。

横隔膜

構造と位置

肺や心臓などは「胸腔」という空間の中で、消
化管や脾臓、泌尿生殖器などは「腹腔」という
空間の中で守られています。
その間に隔たりとしてドーム状に存在しているのが横隔膜で、筋肉と腱から出来ていて、肋骨、胸骨の剣状突起、腰椎に付着しています。

大動脈と大静脈、及び、食道は横隔膜を貫いて走っていて、息を吸い込んだときに下がり、胸腔を広げて呼吸を助けます。



for your imformatiom

横隔膜を支配しているのは、頚椎3番・4番から走っている「横隔神経」です。

横隔神経は繊細で緊張や不安などに過敏に反応する神経で、「しゃっくり」は
横隔膜のけいれんによるもの。

深い呼吸による横隔膜のストレッチが行われると、視床下部へインパルスが
送られ、脳内物質エンドルフィンが放出されることによって精神状態が沈静化
へと向かいます。


       横隔膜を含む胸部の活性化ストレッチは
      > 「歌える身体へセッティング」STEP2 < をご覧下さい。


いかがですか?
       恐らくは横隔膜の位置において、随分とイメージにギャップがあるのではないでしょうか?




 
腹式呼吸

身体を支えるブレスとは


             ◇◇
肺呼吸との違いを「胸部が上がること」として、息を吸い込んだ時の
下腹の膨らみをもって腹式呼吸が出来ている、とする向きもありま
すが、下腹だけではブレスの供給は不安定になりがちで不十分。

歌うにあたっては、下腹だけでなく、腰(側部、背部)や背中など、
状況に合わせて柔軟に使い分けてゆく必要があります。
また、腹式呼吸の一部横隔膜は胃よりも上の肋骨内部にドーム状で存在していますから、実際には下腹だけでなく、肋骨の下部から下腹まで円柱状のように広がっている状態でなければなりません。


簡単!腹式呼吸のコツ 〜 真夏の犬 〜


 @ 夏の暑い日、
    犬が舌を出して「ハッハッハッハッ」と荒い息をしている姿を想像してください。
                         (「ヘッヘッヘッヘッヘッ」でもいいです)

 A それをマネしてみてください。

 
   これは、下腹で打ち付けるようにして息を上げているのですが、その間隔を
   
         「ハッハッハッハッ

         「ハーハーハーハー

         「ハー……、ハー……、ハー……、ハー……」 

   と徐々に延ばしてゆけば腹式呼吸になります。(……の部分が息を吸っているところです)
  

         この方法だと、細かい(短い)ブレスとロングブレスが一度で練習できるのでオススメです。



仕上げ


        音声を発していくと息が減るに従って広がった支
えもまた萎んでいくのが自然の流れですが、その
流れに逆らって広げた空間をキープし続けること
がブレスの仕上げ。


萎んでゆく流れに逆らって外側や下側へ引っ張り
続けながら歌うのですからかなり大変で、ここから
先は背筋との合わせ技も必要となってきます。